サーフィンをする上で重要な「ワックス」
サーフボードを買ってもそのまま海に行ってしまうと、サーフィンを思うように
楽しむことはできません。
サーフボードにはワックスという、いわゆる滑り止めを塗ることで
グリップ力を向上させ、安定感のあるライディングが可能になります。
スキーやスノーボードの場合は滑りを良くするために
ボードの裏側にワックスを塗ることがありますが
サーフィンの場合は体や足が滑らないようにボードの表側に塗ります。
ワックスの塗り方でグリップ力が変わってくるので
正しい知識を持ってワックスをかけてください。
サーフボードにおけるワックスのかけ方【ワックスの種類】
サーフィンワックスにはベースとなる「ベースコート」と時期ごとに異なる「トップコート」5つがあります。
・BASECOAT(ベースコート):下塗りとして使用する
・TROPICAL(トロピカル):水温が最も暑い真夏
・WARM(ワーム):水温が比較的暖かい初夏
・COOL(クール):水温が比較的低い春もしくは秋
・COLD(コールド):水温が最も低い冬
・SUPER TACK(スーパータック):真冬
トップコートは季節によって変動します。
自分の行くポイントの水温に合わせないと滑り止めとしての機能が
十分に発揮されないということが起こり得ます。
ベースコートは変わりませんが、
トップコートはしっかりと使い分けるようにしましょう。
ワックスのかけ方【ベースコート】
まずはサーフボードに汚れがある場合はきれいにふき取りましょう。ワックスを塗る範囲
ワックスを塗る範囲は体が接する範囲に塗ります。基本的にはライディング時の足の滑り止めを付けるためなのですが
パドリングをする際の腹ばいや、波待ちの時に座る場所などを考慮した上で
接する部分すべてに塗ることおすすめします。
ロングボードでもし、ボード上を歩く場合は
サーフボードのほとんど全面に塗ることになります。
ベースコートを塗る
ベースコートを取り出し、角を使って
斜めに格子状になるように線を引いていきます。
格子状の線を引き終わったら、その線の上を円を描くように塗っていきます。
※この時、力を入れすぎると粒がつぶれてしまうので程よい力で広げていきます。
しっかりとした粒が全体にできればベースコートは完成です。
意外としんどくて根気のいる作業ですが、
ベースコートの塗る方でグリップ力が変わってくるので丁寧に塗りましょう。
ワックスのかけ方【トップコート】
トップコートは時期に合わせて選んでください。先ほど塗ったベースコートの上から優しくかけていきます。
トップコートはベースコートに比べて柔らかいので、
ベースコートの格子線を描いた時みたいに力を入れなくても大丈夫です。
むしろ力を入れすぎると、せっかく作った粒がつぶれてしまって
グリップ力が落ちてしまうので優しく撫でるようにかけていきます。
ベースコートは基本的に一回でいいのですが
トップコートは海に入るたびに塗るのが一般的です。
何度も塗ってるうちに自分が使ってる範囲も分かってくるので
スムーズに塗れるようになります。
【ポイントまとめ】
・ベースコートは格子状に線を引くように・格子線の上を円を描くように回転させながら塗っていく
・トップコートは粒をつぶさないように優しく撫でるように
ワックスを塗る時の注意点
ワックスを塗る際はなるべく陽の当らない室内で行うようにしましょう。ワックスは熱に弱いので陽に当たると溶けてしまいます。
冬場ならいいのですが、夏場は基本的に室内か日陰になってる場所で
塗るようにしてください。
ワックスだけでなく、デッキパットもはがれやすくなるので注意が必要です。
ワックスの剥がし方
季節の変わり目や粒(ダマ)がつぶれてきたりすると一度ワックスを剥がして、塗り替える必要があります。
主にワックス塗る替えの目安となるのは
・粒(ダマ)がつぶれてきた
・ワックスに汚れが目立つ
・季節の変わり目でトップコートを変更する
などの状況になったらワックスを塗る替える時期だと思ってください。
ワックスを剥がすために使うのは
「スクレーパー」と「リムーバー液」です。
どちらも専用のものなので、持ってない方は購入して準備しましょう。
スクレーパーを使用してワックスを落としていく
まずは今ついているワックスをスクレーパー(ヘラのようなもの)を使って
削り落としていきます。
この時、わざとサーフボードを陽に当てたり、冬場はドライヤーなどを
使用することでワックスが溶けて柔らかくなるので落としやすくなります。
この時サーフボードに傷がないか、またボトム側(裏側)も汚れがないか
チェックしておきましょう。
リムーバー液を使用してきれいにする
リムーバー液はファブリーズのようなスプレータイプのものとボトルタイプのようなものがあるのですが、初めはスプレータイプをおすすめします。
スクレーパーでワックスを削り落とせたら
リムーバー液をサーフボードに吹きかけて少しの間放置します。
2~3分経ったら、タオルや布などを使ってしっかりふき取ります。
サーフボードにリムーバー液が残っていると
次にベースコートは塗る時にワックスが付着しづらくなるので
しっかりふき取るようにしましょう。
まとめ
ワックスはサーフィンの安定感を出すのに重要な存在です。この記事では一般的なワックスのかけ方を紹介しましたが
決まった塗る方があるわけではありません。
あくまでワックスの力を最大限に発揮できる塗り方なだけなので
自分でサーフィンをやっていく中でオリジナルのワックスのかけ方を
見るけるのもいいと思います。
ですが、まずは基本的な正しい知識を持って
正しいワックスのかけ方で試してみてください。